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Root Canal Treatment

神経を抜いたはずの歯が痛い!いったい何が起きている?

神経を抜いたはずの歯に痛みや腫れが生じることがあります。これは、むし歯による痛みではなく、感染した根管(根の中)が原因で根の先に炎症を起こしている状態です。

01.症例紹介

症例1
U様(50歳 女性)

  • Before

  • After


治療内容 感染根管治療 (再根管治療)(大臼歯)
費用等に関する総額費用 88,000円
<治療費内訳>
感染根管治療(大臼歯):88,000円
通院回数 3回(治療期間は1ヶ月、予後観察6ヶ月)
治療等の主なリスク 根が割れている場合は保存が困難です
副作用に関する事項 治療後に治療による痛みが生じることがあります。

■担当医からのコメント

以前の虫歯の治療のあと残念ながら神経が死んでしまい、咬合痛が出てしまった患者さんです。
CT画像等各種検査ののち現状をお伝えしたところ根の治療をご希望されましたので、表の中を綺麗に掃除して細菌を減少させ、炎症の治癒を目指す「感染根管治療」を行いました。

6ヶ月の経過観察ののち無事病変の縮小が認められました。まだ一度も治療されていない根の治療は研究により成功率が高いことがわかっています。適切な検査、徹底的な感染制御(ラバーダム防湿)、感染源の除去(顕微鏡使用)を行えば十分治癒の可能性がある治療です。

02.概要

i感染根管治療とは

感染根管治療とは、⼀度神経を取った(抜髄した)歯の根の中に細菌が⼊ることで感染し、根の先で炎症を起こしている歯の治療のことを⾔います。根の先で起きる炎症のことを「根尖性歯周炎」と呼びます。細菌が⼊る原因として⾍歯や不適合な被せ物の隙間、治療中の唾液などが挙げられます。その結果、歯根の先端部周囲の歯槽⾻が溶けてしまい、膿の袋ができてることが多いです。なかには、その膿の出⼜が歯茎に出てきて、ニキビのような瘻孔(ろうこう;サイナスクラストとも呼ぶ)をつくることもあります。具体的な治療として、可及的に無菌の状態で、根管内の感染物質を取り除き、消毒をし、緊密に根管を充填するまでを感染根管治療とよびます。


ii感染根管によって痛む原因

感染根管によって痛みが⽣じる原因は、感染した根管内で細菌が活性化し、
その細菌の産出物である内毒素によって内圧が⾼まるために起こります。痛みを緩和させるためには

  • ①細菌活性を抑えるために抗⽣剤を服⽤する
  • ②痛みを抑えるために鎮痛剤を服⽤する
  • ③噛み合わせを調整し、あまり当たらないようにする
  • ④蓋となっている被せ物や詰め物を除去し、根管内部の圧を解放する

などが必要となります。
特に痛みや腫れが強い急性期には、①・②・③で対応することが⼀般的です。
痛みがある程度取れてから、④をおこない本格的な感染根管治療を開始することが⼀般的です。

iii感染根管治療によるメリット・デメリット

  • メリット

    • 感染根管治療を⾏うことで、汚染された根管内が清潔となり、根の先の炎症が軽減し、膿の袋は消失します。
    • 保険外の被せ物などをする場合は、事前に感染根管治療を⾏うことで、被せた後の再発を防ぎ、被せ物を壊して再治療するリスクを低くすることができます。
  • デメリット

    • 感染根管治療の成功率は約60〜70%と⾔われており、改善しない場合もあります。その場合は、根の先を外科的に切除する歯根端切除術で対応することがあります。
    • 感染根管治療を何度も繰り返すことで、歯根は脆くなり破折するリスクが⾼まります。

iv感染根管治療で治りやすい症例と治りにくい症例

  • 治りやすい症例

    • 以前の根管治療の状態があまり良くない場合
    • 以前の治療で根管を⾒落としている場合
    • 根の先の炎症(病変)が⽐較的⼩さい場合
    • 被せ物の不適合が原因の場合
  • 治りにくい症例

    • 元々の治療は問題ないが炎症がある場合
    • 歯周ポケットが限局的に深く、歯根の破折が疑われる場合
    • 歯周病と根尖性歯周炎が併発している場合
    • 内部でむし歯が⼤きく広がって健全な歯が少ない場合
    • ⾮常に複雑な根管の形態をしている場合

v感染根管治療後の経過

根管治療後には⼀度仮歯にし、問題なく噛めるかを確認します。とくに症状などがなければ、最終的な被せ物の型取りをします。定期的にレントゲンを撮影し、根の先の病変部分が⼩さくなっていくかを観察します。完全に消えないこともありますが、炎症の症状がなければ再治療する可能性は低いです。

03.治療の流れ

  1. 検査

    歯周ポケットの検査やレントゲン撮影などを⾏います。歯の根管は⾮常に複雑であり形態も様々ですので、症例によってはCTを撮影し、より詳しく膿の⼤きさや根管の⾒落とし、3次元的な根管形態の把握が重要となります。
  2. 除去

    現在⼊っている被せ物や詰め物を除去します。⼟台の種類や深さによって難易度は変わるので、除去に時間がかかる場合があります。
  3. 隔壁

    被せ物の下でむし歯になっていたり、残っている健全な歯の部分が少ない場合、無菌的な治療を⾏うために必要なラバーダムをかけられないため、レジンという材料で隔壁という堤防を作ります。これによって、治療中の細菌感染や薬液の漏洩を防ぐと同時に、治療期間中の仮詰めが取れにくくなります。
  4. ラバーダム

    お⼜の中や唾液には細菌が多く存在するため、根管をできるだけ無菌化することが⽬的の感染根管治療の際には、唾液などから隔離するために、治療する歯にゴムのシート(ラバーダム)をかけて細菌が⼊らない環境を作ります。 また、無菌状態を保つだけでなく、治療で使う消毒の薬液などがお⼜の中に漏れる⼼配もありません。多くの歯科医院が使⽤していませんが、質の⾼い根の治療をおこなう上で必須といっても過⾔ではありません。当院では原則すべての症例でラバーダムをおこなっています。
  5. マイクロスコープとニッケルチタンファイルによる根管拡⼤および洗浄

    マイクロスコープ

    歯科⽤の顕微鏡で最⼤22倍に拡⼤して根管の内部を⾒ることができます。多くの歯科医院が盲⽬的に根の治療をおこなっていますが、顕微鏡を⽤いずに根管内の感染物を完全に取り除くことは⾄難の技です。しっかりと中の状態を確認しながら、限りなく無菌化を⽬指すためにマクロスコープは必須と⾔えるでしょう。
    当院ではマイクロスコープでも最⾼品質と⾔われるカールツァイス社製のEXTROというモデルを導⼊し、より質の⾼い根管治療を⽬指しています。


    トライオート

    トライオートとは、根管を洗浄・拡⼤する際に、⼿指ではなく機械的に拡⼤する機器です。トライオートにより、根管治療の時間が短縮でき、効率的に根管治療ができます。また規格化されたサイズで正確に根管拡⼤ができるため、最⼩限の根管削除量で⾏い、歯質の温存に努めます。

    詳しくはこちらの動画から
  6. バイオセラミックセメントによる根管充填

    根管内をきれいにした後は、緊密の根管を充填し、細菌の居場所をなくすことが根管治療の成功に⾮常に重要です。当院では、バイオセラミックセメントと呼ばれる、⽣体親和性が⾼く、⾮常に密封性の⾼いセメントを⽤いて、根管充填を⾏なっています。根管充填を⾏った後はレントゲンを撮影し、問題がないか確認をします。
  7. ファイバーポストによるコア築造

    感染根管治療が終了し、レントゲン検査でも問題がなければ、被せ物を⼊れるため、⼟台を作ります。当院では、歯が割れにくいように、歯に近い硬さの材料(ファイバーポストとレジンコア)を⽤いて⾏います。
  8. 仮歯

    ⼟台をつくった後は、しっかりと歯が噛める状態であるか確認するために仮歯を⼊れます。仮歯は硬いもので⽋けたり、粘着性のもので取れやすいので注意が必要です。仮歯をカスタムメイドで作製します。
  9. 型取り

    仮歯で問題ないことが確認できたら、型取りをおこない最終的な被せ物を製作していきます。
  10. 最終補綴物のセット

    最終的な補綴物を装着して、メンテナンスへと移⾏します。

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04.治療期間

2〜5回

根管の数や治り具合によっても変わりますが、1回の治療に45分~1時間30分の
時間を設けますので、なるべく短期間で終わるようにします。

05.基本的な治療費用

感染根管治療
前歯 66,000円 ⿇酔、隔壁、ラバーダム、トライオートによる根管治療、MTA含有の根管充填、ファイバーコア、料⾦がすべて含まれます。1年間の治療保証が含まれます。
小臼歯 88,000円
感染根管治療 110,000円

※価格はすべて税込です

06.付加的な治療オプションと費⽤

前歯 小臼歯・大臼歯
仮歯 3,300円
プレミアムジルコニア 132,000円 165,000円

※根管治療後の被せ物はすべて⾃費となります。

※価格はすべて税込です

07.恵⽐寿マルオ歯における感染根管治療の特徴

  1. 1回の治療にしっかりと時間を取り(45分~1時間30分)、できるだけ短期間での治療が終了するように努めます。
  2. 全ての症例でラバーダムを使⽤し、治療中の細菌による汚染や薬液の漏洩の防⽌に努めます。
  3. 必要に応じてCTを撮影することで、根管の⾒逃しがないようにします。
  4. トライオートという機器を使⽤して根管拡⼤を⾏うことで、効率的に根管治療を⾏います。
  5. MTA含有のバイオセラミックを使⽤することで、根管治療の成功率を⾼めます。
  6. カスタムメイドの仮歯を作製し、仮歯でしっかり噛めることを確認してから最終的な被せ物の型取りをおこないます。
  7. 根管治療は1年間の保証があり、万が⼀治療した歯が抜歯することになった場合、その後の治療費(例.インプラントなど)から根管治療の治療費を差し引かせていただきます。